date. 4.7
先日東京出張の折、都営三田線に乗った。
東京にいたころはいつも乗っていた路線なのだが、プラットホームに列車自体のドアとは別のドアが設置されていたのでビックリした。ホームドアというらしい。線路への転落防止のために設置したものだろう。
その装置自体、多少過剰なまでの安全対策に見えるが、まあそう悪いことではないだろう。ただ、その装置の設置によってドアが閉まるときがにぎやかになった。まず、駅の発車ベル(メロディー)が鳴って、ホームのドアに設置されたサイン音が鳴って、車内でもブザーが鳴って、これでもかという感じでたたみかけてくる。
それぞれの音がまったく別の仕様であり、混沌とした印象を受ける。もう少し音を整理したいと思う。音は1回十分気づくように鳴ればそれでいいのではないか?駅、ホームドアの製造者、車両の製造者それぞれが、安全対策のアリバイとして安易に音を使いすぎている気がするのである。結果として、利用者は音に注意を向けないようになってしまっている。これでは本来の目的に反することだろう。
地下はコンクリートに固められた巨大な空間なので、音は反響しやすく明瞭度の低い空間である。公共的な場の音環境では、もっとそれなりの配慮をするべきだと思う。
copyright Yoshio Tsuchida